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フリーターと正社員の違い

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フリーターをしている人に話を聞くと、「フリーターをずっと続けていてもいいのではないのか?」「なぜ正社員になる必要があるのか?」ということを耳にします。

確かに、若い間( 20代)は独り身であったり、実家暮らしをしていれば、フリーターであることに不自由を感じることはないかもしれません。

フリーターをしている人の平均月収は10数万円といわれています。

これだけもらっていれば、一人暮らしをしている正社員の人と同等の生活を若い間はできるかもしれません。

しかし、正社員とフリーターの差は一見そんなに違わないように見えることもあるのですが、実は若い間でさえ大きな差があるのです。

そして、年を取れば取るほど、この差はどんどん大きく広がってしまうので注意が必要です。

では、これからフリーターと正社員の違いを見ていきましょう。

正社員の人の生涯賃金は3億円、フリーターの生涯賃金は5千万から6千万円

ある調査データによると、正社員をしている人の生涯賃金は3億円といわれています。

一方、フリーターの生涯賃金を月収12万円として22歳から60歳まで働いたと仮定して計算すると、

12万円×12ヶ月×38年=5,184万円

となります。

差額を導きだしてみると

3億円-5184万円=2億4,816万円

の生涯賃金の差になります。

女性の方で将来的に夫の給料に頼れるという人なら、フリーター生活でも問題はないのかもしれませんが、男性の場合はこれだけの生涯賃金の差は見過ごす事ができないのではないでしょうか。

フリーターとして生活するメリットを考えたとしても、この差はあまりにも大きいような気がします。

フリーターと正社員の老齢年金額の違い

フリーターや自営業の人などは国民年金保険に加入しているのですが、正社員として勤めている人の多くは厚生年金保険に加入しています。

国民年金に入っている人は「既卒、フリーター、ニートの為の国民年金講座」でも説明したように、毎月1万5,040円(平成25年度)を支払う事で65歳になった時に毎月6万5,541円(平成25年度)の年金を受給する事ができます。

夫婦で老後生活をおくる場合、

6万5541円×2=13万1,082円

の年金で生活することになります。

一方、厚生年金は、月額給料の16,766%(平成24年度)を厚生年金保険料としておさめるのですが、厚生年金は企業が半分を支払う事になっているので実際に払う金額は

月額給料×厚生年金保険料率÷2

ということになります。

企業が半分を払ってくれるとはいえ、支払う額は国民年金保険に比べて高いのですが、その分老後に支給される額はかなり多くなり夫婦二人の標準的な家庭で年金受給月額は23万940円(平成24年)になります。

夫婦二人の厚生年金受給額と国民年金受給額の差を、引き算で計算すると

23万940円-13万1,082円=9万9,858円

となり、月に10万円近くの年金受給額の差が出てくるので、長生きをすればする程、受給した年金額の差はどんどん大きくなっていくことになります。

また、正社員の退職金額は大卒で2026万円、高卒でも1,606万円(厚生労働省平成20年調べ)となっており、フリーターの場合は何年働いても退職金は1円ももらえないのですから、その差は歴然としています。

まとめ

ここまで、給料や年金、退職金などから、フリーターの不利な部分を見てきたのですが、これほどの差が存在することを知ると、フリーターとして、いつまでも生活していこうと考える人は少ないのではないでしょうか。

ただ、フリーターをしながら、夢を追っていたり、資格の勉強をしている人もいるので、フリーターを完全否定することはできません。

しかし、「~歳までフリーターを続けて、それで駄目なら正社員として働こう」といったように、期限は決めておくほうがよいでしょう。

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